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アレルギーの病気

 ● アレルギーという言葉の意味
 アレルギーという言葉は、オーストラリアの医師ピルケーが、1906年に提唱したものです。

人の体内に、病原菌や異種の動物のたんぱく質などを注入すると、これらの物質に対する体の反応のしかたが変わってきて、最初に注入したときと、2回目に注入したときとでは、異なる反応を示すようになります。

 ピルケーは、この変化した反応能力にアレルギーという名をつけました。

 たとえば、チフス菌や麻疹(はしか)ウイルスの侵入を受けてチフスや麻疹にかかった人は、再び同じ病原体の侵入を受けても、今度は容易に発病しないようになります。これは、人がこれらの病原体に対して免疫ができたためです。

 また、一度結核菌の感染を受けると、ツベルクリン反応が陽性になります。しかし結核菌の侵入を全く受けていない人では、ツベルクリン反応も陰性です。ツベルクリンは結核菌に由来する物質なので、つまり、一度結核菌の侵入を受けると、結核菌に対する反応のしかたが変わってくることになります。

 要するに、病原体とか他の動物のたんぱく質というような、人のからだに異質の物体が体内に入ると、からだの反応能力が変わり、再度その物質が入ってきたとき、反応を示さなかったり(免疫)、逆に前には無反応だったものが、過敏性の反応を示したり(たとえばツベルクリン陽性)します。この変化した反応性をアレルギーと呼んだわけです。しかし、今日ではもっと狭い意味で、アレルギーという言葉を使っています。

すなわち、ピルケーが提唱したアレルギーは、免疫をも含めた広い意味でしたが、現在では、もっぱら、変化して過敏になった反応性をアレルギーといい、免疫とは別のものとしています。

 ● アレルギーのしくみ
 異質の物質が体内に入ると、なぜそれに対する反応のしかたが変化してくるのでしょうか。
 からだの中に異質の物質が入ると、体内では、これを処理しようとする物質がつくられます。これを抗体といい、抗体をつくらせる原因となる物質、つまり、異質の物質を抗原といいます。

 たとえば、結核菌という抗原に対して体内で抗体が作られ、そこへツベルクリンという結核菌に含まれる物質(抗原)を皮膚に注射すると、その皮膚のある部分にある抗体が、抗原であるツベルクリンを処理しようとして、その部分に反応(抗原抗体反応)が起こります。これがツベルクリン反応というアレルギー現象であるわけです。

 生体内の抗原抗体反応は、常に過敏症状を伴うわけではなく、免疫の成立も、結局生体内での抗原抗体反応によるものです。地まり、アレルギーは、抗原抗体反応に基づく現象の一種ということになります。

 また、抗原抗体反応は生体内でのみ起こるわけではありません。体内でできた抗体を取り出し、試験管内で抗原と合わせると、抗原と抗体の結合物が沈着したり、凝血したり、あるいは抗原が毒素である場合に、その毒素が中和されて無毒のものになったりします。このような反応は、病気の診断にもよく利用されているようです。

 抗原となる物質は、病原体とは限らず、それ自体は特別の毒素を持たない動物性、植物性たんぱく質、あるいは特別な場合には薬なども抗原となります。
 また、抗原のうち、アレルギー反応を起こさせる原因となるものを、特にアレルゲンと呼んでいます。

 ● 自己アレルギー
 成体は本来、自分のからだの成分に対しては、抗体を作ったり、アレルギー反応を起こしたりしないようになっています。つまり、抗体を作るのに関係している細胞は、接するいろいろな物質が、他人のものであるか、親類であるか、自分自身のものであるかを区別する能力を持っています。

 ところが自分の体成分が病原体や毒性物質によって変化したり、外傷、火傷などのために変化したり、あるいは、今まで血液中に出ることのなかったような物質が、組織が破れたために血液中に流れ出したりすると、これを他人のものと誤認して、これに対する抗体を作ります。

 また、先天的な素因や病気などによって抗体を作る細胞が突然変異を起こし、自分のからだの成分の一部に対して抗体を作り出すこともあります。

 自分の体成分に対して抗体ができると、この抗体は対応する抗原(つまりこの場合は自分の体成分)を攻撃することになります。そのため、この抗原となった体成分のある組織や器官でアレルギー反応が起こります。これを自己アレルギーまたは自己免疫といい、それによって起こる病気を自己免疫疾患といいます。
 
 ● アレルギーの型
 アレルゲンが体内に入ってから、アレルギー反応が起こるまでの時間には長短があります。時間的な分類でなく、反応の型で分けることもあります。

 即時型アレルギー
 アレルゲンに接すると直ちに起こるものを即時アレルギーといいます。これは生体内に即時型アレルギーの抗体(主としてレアギンと呼ばれる抗体)ができているためで、アレルゲン・レアギン反応によって即時型アレルギーは発生します。

 アナフィラキシー
 即時型アレルギーの一種で、はげしい症状が急激にあらわれるものです。アナフィラキシーの症状は動物の種類によって差がありますが、急性の窒息症状か血液の急速な低下による虚脱症状がおもなものです。人のアナフィラキシーは、大部分が後者の循環系の虚脱症状ですが、ぜんそくのような窒息症状を起こす場合もあります。いわゆるペニシリン・ショックもアナフィラキシーによるものです。

 遅発型アレルギー
 アレルゲンに接してから2〜3日あるいはそれ以上たってから起こるものを遅発型アレルギーといいます。これはリンパ細胞に含まれている抗体と抗原との反応で起こります。ツベルクリン反応は、遅発型アレルギーの代表的なものです。
 
 ● アレルギーと体質
 アレルギーには、通常の人ではだれにでも起こるものと、特殊な体質の人にのみ起こるものとがあります。ツベルクリン=アレルギーなどは、ほとんどだれにでも起こりますが、卵、牛乳、薬、花粉などによるアレルギーは、一部の人にだけ起こるもので、このような特殊なアレルギーを起こす体質を、アレルギー体質といいます。

 アレルギー体質は遺伝的なもので、血縁者の間にアレルギー性の病気がいくつもみられることはしばしばです。

 ● 予防
 アレルギー性の病気はアレルゲンによって起こるので、予防のためにはアレルゲンとの接触をできるだけ避けることが必要です。たとえば猫のふけだけでぜんそくを起こす人は、猫を飼わないようにするとか、職業性物質がアレルゲンである場合は、配置転換とか、職業を変えることが必要となります




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