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肝臓の病気   肝臓のしくみと働き

 肝臓は腹腔内の右上方、横隔膜の下面に接して存在し、からだの表面から見ると、右の乳の下の肋骨におおわれた部分に相当する位置にあります。

 重量が大人の男性で1000〜1300c、大人の女性で900〜1100cと、人体のうちで最も重い臓器です。

 ● 肝臓の形としくみ
 肝臓は形の上からは腹部の中央線より右側にある大きな右葉と左側に左葉とに分かれ、またさらに、肝臓の下面には、方形葉と尾状葉という分葉がありますが、肝臓は主として右葉と左葉とに分けられると考えてよいでしょう。

 これらの肝臓の各部分は、それぞれがみな異なった働きをしているのではなく、どの部分もほぼ同じような作用をしています。

 ● 肝小葉
 肝臓の構造や働きのうえからの最小の単位は、肝小葉と呼ばれるものです。この肝小葉というのは直径が約1_ほどの区画のものですから、けっこう肉眼でも見ることができます。ことにブタの肝臓の場合は、肝小葉の輪郭がはっきりしているために、肉眼でも容易に見分けることができます。

 つまり大きな肝臓も、このような小さな肝小葉がたくさん集合してできているので、肝臓の働きは肝小葉の働きとして代表させることができます。

 肝小葉の周囲には、小葉と小葉の間を埋める結合組織の部分があり、これをグリソン鞘といいます。このグリソン鞘には血管、胆管、リンパ管などが走っており、肝小葉に入る血液や、出てくる胆汁やリンパ液の通路にもなっています。この結合組織に囲まれた多角形の肝小葉に内部には、幹細胞が索状に並び、全体としては放射状に配列しています。この肝細胞窄の間には類洞と呼ばれる毛細血管部分があり、肝細胞との間に血液中の成分の出し入れが行われているわけです。

 肝臓で集められた血液は、肝小葉中心部の中心静脈に集まり、中心静脈が集合して肝静脈となって心臓にもどります。さらに幹細胞と類洞の間ではディセ腔と呼ばれるすき間があってリンパ液はここに集められて運ばれます。またディセ腔と類洞の間には、血液中から異物をとりこんで処理する働きのあるクッペル星細胞があり、いろいろの病気が起こると、一層その働きは活発となります。

  肝臓と血管
 胃や腸から集められた栄養素を含んだ血液を運ぶ血管は、門脈となって肝臓下面の肝門部と呼ばれる場所から肝臓に入ります。門脈は肝臓の中でいくつにも枝分かれしていて、グリソン鞘から肝小葉内の類洞に流入します。

この門脈の中の血液は栄養分には富んでいますが、胃液の粘膜で酸素をすでに使ってしまっているので、酸素の少ない、いわば静脈血ですから、これだけで肝臓は酸素欠乏状態に陥ってじゅうぶんな働きができません。そのため大動脈から直接、酸素の豊富な動脈血が肝動脈を通って流れ込みます。

 肝臓を流れる血液の量は、正常なおとなで1分間に約1000〜1300ミリリットルですが、このうち門脈をとおって流入する血液が約4分の3で、残りの4分の1が肝動脈から入る動脈血です。このことから門脈は、肝臓の働きのための重要な機能血管であり、肝動脈は肝臓の栄養、特に酸素を補給するための重要な栄養血管と言えるでしょう。

 ● 肝臓の働き
 肝臓は門脈から肝動脈からはいった血液が、肝静脈から出ていく間に、きわめて広範囲な、しかも複雑な仕事を行っています。この肝臓の働きには、どのように近代化された化学工場でも遠く及ぶことができないでしょう。この複雑な肝臓の働きを整理すると、@代謝機能、A排泄機能、B解毒機能、Cその他の機能に大別できます。

 ● 代謝機能
 体内、特に腸から吸収されて門脈から肝臓に入った栄養分は、からだの成分として貯蔵され、あるいは分解、または合成などいろいろの化学変化を受けて、エネルギー源となったり、腸管や尿道に排泄されたりします。この化学変化を推進するために、肝細胞の中には極めて多種類の酵素が含まれています。

 糖質の代謝は、腸で吸収されたブドウ糖などの単糖類が、肝臓内で分解されてエネルギー源となり、またグリコーゲンに合成されて蓄えられ、必要に応じて分解されて再びブドウ糖となり体内で利用されます。

 タンパク質はアミノ酸まで分解されて小腸から吸収されますが、肝臓では再びタンパク質に合成しています。タンパク質はからだの組織を構成しているもので、欠くことのできない重要な栄養素です。一部は分解して尿素となり、尿中に排泄されます。 脂肪はからだの脂肪組織として蓄えられていますが、脂肪酸として肝臓に運ばれ、エステル化されて送り出されるか、リン脂質やコレステロールに合成されます。

 ● 分泌排泄機能
 赤血球がこわれると、その中のヘモグロビン(血色素)はビリルビンになりますが、これは非抱合型(間接型)ビリルビンとよばれるものです。

 非抱合型ビリルビンは血液によって肝臓に運ばれ、肝細胞の中で化学変化を受け、抱合型(直接型)ビリルビンとなって、胆管に排泄されます。胆汁が黄色ないし褐色、あるいは黄だんのときに皮膚や白目が黄色となるのは、このビリルビンのためです。このほか肝臓は体内に取り入れられた異物を胆汁の中に排泄しています。

 ● 解毒機能
 体内で発生したり、体外から取り入れられた毒物、薬物、ホルモンなどは、肝臓のいろいろな化学反応で解毒され、排泄されます。このほか、異物が星細胞で捕らえられて処理されてしまうのも解毒、または防御作用の一つと言えるでしょう。

 ● その他の機能
 そのほか肝臓は血液の流れを調節したり、あるいは血液を凝固させるときに必要なプロトロンビンやフィブリノーゲンを作ったりしています。また、胎児期には血液を生産する機能を営んでいます。
 
 


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