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肛門管部の粘膜、皮膚の外側は二重の肛門括約筋で囲まれています。内側の筋肉(内肛門括約筋)は直腸壁の輪状筋が厚くなったもので、不随意的(意思によらないで)に働きます。外側の筋肉(外肛門括約筋)は筋の束も太く、内括約筋を外から包んで、随意的に働きます。普段は、主として内括約筋の働きで肛門管は閉ざされており、直腸膨大部にたまった便やガスは無意識のうちの外部に漏れ出ることがありません。
歯状線付近には微妙な感覚があると考えられ、そのため、直腸膨大部からこの部分に下降してくる内容物が流動物か固形物か、あるいはガスであるかを自律的に識別でき、それに応じて括約筋の収縮の度合いが調節されます。そのおかげで、ふだん粗相をしないで過ごせるわけです。肛門の手術のあと、下痢をしたときにうっすら漏らしてしまうことがありますが、これは手術の不手際でこの部分を傷害したためだそうです。
便、ガスの圧力が40〜60_水銀柱圧ほどになると便意が生じ、そこで意識的に外肛門括約筋が緩められ、それとともに内肛門括約筋も自然に緊張が弱まって、腹圧を加えると排便が起こります。こうして排便が終わると内・外肛門括約筋は再び収縮します。
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